2022年4月29日 商品先物と株式市場 米経済は景気後退?

商品先物

為替

ドル円はドル高が一服している。商品市場は全面高でドル安の影響か金が伸びている。穀物市場では小麦、大豆、砂糖なども上昇している。債権市場では金利が上昇し債権が売られている。単純なポジション調整の動きか?ここのところ金利とドルの関係が乱れていたが金利が上がってドルが下がっている。

日銀はイールドカーブ・コントロールを継続して行うため円安が続くのは当然だ。日本においてはインフレはそこまで深刻ではなく、日銀が金融緩和策を維持するのは理解できる面もある。昨年の米やヨーロッパもインフレ圧力が強まっていても緩和策を継続していた。それと同じ状況だろう。当時はインフレ圧力は一時的なものとしていたが、結果としては40年ぶりのインフレにつながっている。

日本は9割以上、エネルギーは海外からの輸入に頼っており、日本においてはこれから先、インフレ圧力が強まる可能性はあるが、日銀はギリギリまで緩和を続けるだろう。

株式市場と米経済 今後の見通し

引け後にamazonとappleの決算があった。GAFAの決算が終わったがあまり決算はよくなかっただろう。appleの決算ではサプライチェーンの問題で利益に影響があるとしている。facebookはコンセンサスを上回ったが数字自体は落ち込んでいるため、良い決算だったのはmicrosoftくらいだろう。

市場はよほど好決算がでないと買いが集まらない。今後は業績の悪化や景気の減速が深刻になるのかというところか。GDPの発表ではバイデンが会見を行い、米国経済が悪化しているわけではないことを説明した。市場はそこまで反応していなかったがマイナスに転じたことで4−6月期がマイナスだと景気後退という形になってしまう。

一方でサービスと耐久財は伸びており今年の1-3月はロックダウンの解除でサービスの需要が増えたことを反映しているだろう。また自動車部品はよく伸びている。非耐久財では食品や衣料品が下がっている。設備投資は在庫が伸び悩み、マイナスになった要因はドル高の進行と貿易赤字、政府支出だろう。政府の財政支援にはもう期待できないことを意味している。FRBの積極的な緩和策などの経済の押上要因がなくなりつつある。

4−6期に持ち直すのかに注目しなければならない。インフレは前年比で5%程度とスタグフレーションが現実的になってきたのではないか。貿易赤字はドル高で解消が難しい状況かもしれない。FRBは次のFOMCでBS縮小を進めざるを得ないはずだ。

米国の雇用は好調だ。なぜなら失業保険申請件数が低水準だからだ。これは賃金上昇圧力につながるはずだ。インフレはピークを迎えたとみる意見もあるがしばらくこの水準で推移するのではないか。インフレ圧力の原因が賃金上昇圧力にかわりつつあるとみるべきだ。

一方で米国の景気が後退するとなれば長期金利の上昇圧力は弱まる。ここで1つドル円相場が大きく動くタイミングとなるだろう。

ロシア情勢

ドイツはロシア産原油への依存から脱却しつつあり、これからヨーロッパはロシアに対して原油の禁輸をはじめるかもしれない。ズベルバンクの追加の制裁もありドル建てで取引するのは厳しくなるか?

サハリン産の原油を輸送するタンカーがキャンセルされたり、生産の際に燃やす原油の量が減っているためロシアの原油生産量は確実に低下しているだろう。