JR東日本、JR東海などJR4社への株式投資は本当にオススメなのか? 【2020年最新版】

個別銘柄分析

コロナショックの影響で日経平均は大きく下落しました。JR4社の株も大きく下がりました。今、JRの株は仕込み時なのでしょうか。

これを記事にするのはコロナショックの影響で働き方も大きく変わると予想したからです。

実際に、この記事を読んでいる人の中にも業務の大半はテレワークで事足りると感じている人も多いはずです。また、有名企業のうちテレワークを行っている企業は下記のとおりです。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000035153.html

本記事ではコロナウイルスの影響をふまえたJR4社の決算について考察していきます。

コロナショックでJR4社の株価はどれほど下落したのか?

昨年2019年11月以降の株価の推移です。

JR東日本(9020)

JR東海(9022)

JR西日本(9021)

JR九州(9142)

4社を比較するとJR東日本とJR東海はコロナショックの底値と比較して20%程度回復しています。それに対してJR西日本とJR九州は弱さが目立ちます。

最も大きいのは新幹線の影響だと考えられます。

JR東日本によると、3月の北陸新幹線・大宮―高崎間の利用者は前年同月比53%減。東北・上越新幹線も同様の数字だったという。4月10日のJR西日本の発表によると、3月の新幹線の利用状況は山陽が58%減、北陸が57%減だった。4月1〜7日の実績は山陽が76%減、北陸が80%とさらに落ち込んだ。

https://toyokeizai.net/articles/-/345154

緊急事態宣言発令後はさらに落ち込み、4月8〜10日の利用状況は山陽が85%減、北陸が88%減。週末の4月11〜12日は山陽が91%減、北陸が93%減だった。JR東海は4月16日に東海道新幹線の利用客について3月は前年比59%減、4月1〜15日までの実績は85%減と発表した。

https://toyokeizai.net/articles/-/345154

JR東日本やJR東海が管轄する方面よりJR西日本、JR九州のほうが影響をうけた結果になりますね。

JR4社は新幹線をいう独自の強みを活かし、人口減少時代の日本で最高収益を頻繁に更新し続けてきました。なぜなら他社では真似できないサービスだからです。

旅行や出張、インバウンド消費に恩恵を十分にうけていましたし、JR4社はそれに値するサービス、付加価値を提供してきました。

ところがコロナウイルスの影響で働き方がガラっと変わりそうです。例えばテレワークの普及です。

私は比較的風通しの良い業界にいますのでテレワークが推奨される以前からslackやwechat,skypeなどを活用していました。なぜなら電話よりもメール、メールよりもチャットのほうが仕事の効率が良いからです。

日本産のものだとchatwork、米国産では流行りのzoom,CISCO,whatsup(facebook)などがありますね。

これらのアプリの効率のよさを肌で感じていました。今回のコロナショックはテレワークの普及するきっかけになりそうです。

テレワークの普及でJR4社はどのような影響を受ける?

テレワークが普及するとJR4社はどのような影響を受けるのでしょうか。

新幹線利用者数の減少

まず考えられるのが出張や通勤の減少による電車や新幹線の利用者数の減少です。なぜならテレワークを行ったことにより様々な企業でテレワークが普及すると考えれるからです。

よっぽど大事な用事でない限りビデオ会議で事たりると感じている人も多いのではないでしょうか。

一方でコロナショックが落ち着き、ワクチンが流通するようになると国内消費、インバウンド消費もある程度回復すると予想します。

新幹線での人の移動は消費をうみ、消費は地域を潤し、経済が回るのでテレワークの普及は好ましくないのかもしれません。またテレワーク環境では大切な仕事をしている人とそうでない人の差がはっきりとでる場面でもあります。

時間のあるときには自分の価値を高めたいですね。金融投資+自己投資です。

コロナショックの影響でJR東日本、JR東海はどのような影響をうけた?

JR東日本、JR東海が2019年期末決算を迎えています。順番に見ていきましょう。

この分析はこちらの証券会社を使っています。

JR東日本(9020)

まずはJR東日本からです。

通期業績推移

売上高と営業利益の推移です。当然ですが厳しい数字がでています。台風の影響もありましたがコロナショックで大きく数字が下がっています。

数字上はリーマンショック時と同程度のダメージを受けています。

キャッシュフロー推移

このキャッシュフローの推移から言えることは、コロナショックの影響で緊急事態宣言が長引けば長引くほど、急速に財務事情が悪化することを意味しています。

グラフのようにJR東日本は稼ぐ力を示す営業CFは膨大です。なぜなら首都圏の鉄道は人々の生活になくてはならないものだからです。

膨大なキャッシュフローをもつJR東日本はそれを源に東京五輪開催に向けて積極的に設備投資を行ってきました。施設の維持や開発、新規車両の開発など様々な分野に渡ります。

しかし東京五輪が延期になり、見込んでいた収入が得られなくなったことに加え、コロナショックの影響で営業CFも悪化し、フリーCFがマイナスに落ち込んでいます。

これにより豊富にあった現金が大きく減少しました。

売上はリーマン・ショック時と比較すると少しマシですが、財布事情にはリーマンショック時よりも火がついていますね。

配当金

JR東日本は増配傾向にありますが、配当利回りは2%前後と市場の平均程度です。

JR東日本の配当性向は30-40%と平均より上の水準です。まだ余力はあるので増配に期待したいですが今年は見込めないでしょう。

JR東海(9022)

次にJR東海を見ていきます。

通期業績推移

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JR東海は売上高営業利益率が30%をゆうに超えるマンモス企業です。なぜなら他の会社が真似できない新幹線という武器をもっているからです。

したがってグラフでみると対して落ち込んでいるようには見えません。

キャッシュフロー推移

JR東日本のキャッシュフロー推移です。2017,18年はリニア中央新幹線への投資で投資CFが膨大になっています。

2020年3月期に関しては投資CFは落ち着いていますが、2021年度に関してはリニア新幹線へ膨大な投資を行うことを発表しています。

国策でもあるので心配はいりませんが、鉄道事業はお金を稼ぐ力はある一方で維持や修繕にもお金がかかることがわかりますね。

配当金

JRの東海はお金を稼ぐ力が膨大な一方、株主還元にはあまり積極的ではありません。実績配当利回りは1%を割るなど、配当金目当てでは投資対象にはならないと考えることもできます。

配当性向も10%以下ですね。施設の維持にお金がかかるのは分かりますが、もう少し株主還元してほしいです。JR東海さん、出張でいつも新幹線使ってますよ!

JR西日本(9021)

4月30日にJR西日本の2019年度期末決算が発表されました。

通期業績推移

JR東日本ほどではありませんが大きく落ち込んでいます。リーマンショックの影響を受けた2009年以来の9年ぶりに赤字に転落しています。

キャッシュフロー推移

新幹線の利便性向上やインバウンド需要により第3四半期までは増収でしたが、コロナショックで大きく落ち込みました。

JR4社に共通していますが、膨大な営業CFを叩き出す一方で、それを維持するために投資CFが多くなる傾向がありますね。

このグラフはJR西日本のお財布事情が急速に悪化していることを意味しています。なぜなら2019年3月期は営業CFと比較し、投資CFが非常に多くなっているからです。

2007年から2019年の投資CFの平均は-186,696百万円です。平均して1866億9600万円が投資CFとして必要になる計算です。

CP(コマーシャル・ペーパー)の発行でこれを補う形です。

配当金

配当金予想に関しては1株あたり95円から87.5円に変更しています。4月30日の終値での予想配当利回りは2.89%となっています。

JR西日本の配当性向は30-40%と平均より上の水準です。まだ余力はあるので増配に期待したいですが今年は見込めないでしょう。

JR九州(9142)

5月11日にJR九州の2020年期末決算が発表されました。

通期業績予想

出典:マネックス証券より

前年比で-22.7%と大きく落ち込んでいます。インバウンド需要や旅行の需要が回復するまで厳しい状況が予想されます。令和元年 梅雨前線豪雨により被害をうけているのも影響が出ています。

キャッシュフロー推移

出典:マネックス証券より

JR九州の自己資本比率は50%前後と健全ですが、お財布事情はあまりよろしくないのがキャッシュフロー推移から読み取れます。

自然災害の影響が大きく、営業キャッシュフローもJR他社と比較して安定していません。

配当金

出典:マネックス証券

JR九州はJR他社と比較して配当利回りが高めです。

出典:マネックス証券

決算短信によると2022年3月期までは1株あたり93円以上、配当性向35%を目処に配当を行っていくようです。しかし2021年3月期分に関しては業績が不透明なため未定としています。

まとめとリスク

JR東日本のほうがJR東海よりダメージを受けています。鉄道事業は一般的に不況に強いと言われています。しかし現在のような緊急事態宣言で外出の自粛が要請されていると、当然売上は下がりますよね。私は元々電車があまり好きではないですが

緊急事態宣言が解除され、自由に外出ができるようになったとしても、以前のように皆がお金を使うかは疑問が残ります。

なぜならコロナショック以前から大企業のリストラがはじまり、国とトヨタのトップが副業を推奨するなど日本の未来は厳しく、貯金に走る人も多くなると予想されます。

また貯金が世帯も増えてきており、長い目でみると日本経済は徐々に縮小していくのが目に見えてますね。

リニア新幹線などは国策事業であり、JR4社が倒産することは考えれません。また東京五輪が来年に伸びたことはある意味で幸いです。

日銀が金融緩和を推し進めているのもあり、東京五輪までならJR4社に投資を行うのも手段の1つかと考えます。鉄道は我々の生活になくてはならないものです。

しかしJR4社とも直近の最高値より35%程度下落し、ここから以前の株価に戻すには数年かかるかもしれません。JR4社とも配当利回りはそれほど高くなく、株主還元には積極的ではありません。

以上のことから東京五輪に対する期待からの株価上昇+将来の安定資産としては投資対象になると考えます。

他の投資法としてはウォーレン・バフェットと並ぶ、世界最高峰の投資家と言われるレイ・ダリオが推奨する投資方法もあります。

私自身はポートフォリオの20%程度をバリュー株に投資しています。常に実験を行っています。

一方でリスクについても考慮しなければなりません。

働き方の変化MaaSと呼ばれる新しい移動のあり方が誕生しています。MaaSがJRの株価にどれほど影響を与えるかは未来にならないと分かりません。

1つ言えることは株価は様々な投資家のその企業に対する期待値であるということです。

MaaSがどういった形で社会に実装されるかは不明です。もしMaaSのシステムがJRから発表され社会に実装されるなら更に株価は上昇するかもしれません。

あなたの人生の参考になれば幸いです。